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奪われる

的確に私の身体を知りつくした彼が 
欲しいところに欲しいだけの縄をかける 
宙を舞ながら、恍惚としていると 
回転を止められ、足にジリジリとした痛みが迫ってきた 
ほてりすぎた私の感覚は、混乱を極めて、蝋燭の熱さだということになかなか気付かなかった。 

確かめようと足のほうを必死に見るても、自分の身体が邪魔で見えない。 



熱さと痛みに、何故かあちこちが敏感になり、はしたない声が漏れる。 



地に戻され、縄を解かれ、私は縄にしがみつく。



充分に縄の匂いに酔いしれたのを見計らって、彼は私から縄を奪った。 




厭味のように、ゆっくりゆっくりと一本ずつ奪っていく。 



身体を這っていく縄の感覚に、余計にとろけていく私の脳は、 
縄に奪われすぎている。

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☆悠 はるか☆

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現実、妄想、過去を織り交ぜて書いていきます

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